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【メンテナンス】サスペンションは定期的にオーバーホールを…!特にFOXは5年までですよ!!!【MTB】

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横浜ワールドポーターズ店】松野 望士 24年05月22日

横浜ワールドポーターズ店松野です。

 

MTBに欠かせないパーツであるサスペンション!中身が全く見えないので忘れがちですが、もちろん定期的なメンテナンスが必要ですよ!!

お店でも簡単なメンテナンスはもちろんできるのですが、オーバーホールともなると専用の工具や器具、設備が必要になるのでメーカーに送っての対応となります。もちろんメーカーごとに費用や納期などは異なります。

私物のFOX & ROCKSHOXのリアユニットをOH依頼したので比較してみます!

 

FOXの場合

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だいたい2年間使ったTOP FUELのリアユニット。FOX DPSのFactoryモデルです。

ダウンヒルコースがクローズな期間に月に一回ぐらいトレイルライドなどで使っていただけなので使用頻度はかなり少ないのもあり、2年間経ちましたが動作に問題は全く感じませんでした。

 

 

しかしよく目を凝らしてみると………

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ダストシールにひび割れがありますね。土や水分などをエアスリーブ内部に入らないように汚れをかき落とす役目のダストシールですが、2年も経てば硬化してしまいこんな風にひび割れが発生します。気が付かずにそのまま放置していると内部に汚れが入り込んでしまったり、内部のシールが傷んでくるとメインシールをエアが乗り越えてポジティブ側へ流れ込みスタックダウンを起こしてしまう事もあります。

空気を密閉しているシールやダストシールを交換する「エアスリーブメンテナンス」はお店でもできるのですが、ダンパーのオイルやパーツを交換するためにはOHが必要になります。

 

 

国内の輸入代理店であるマムアンドポップスさんへ作業を依頼しました。出荷した翌日には向こうへ届くのですが、なんとその日の夕方には作業完了の連絡が!現在OH作業はかなり混雑しているそうなのですが、圧倒的なスピード感でした!!

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ゴム製であるシールやOリング、シム、マウントキットなどを交換してもらいました。

 

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この薄い円盤はシムです。厚みや枚数、組み合わせで減衰のセッティングを変更できるのですが、金属疲労で柔らかくなってしまうため交換です。

大きなパーツの故障が無かったので今回はトータルで¥21,741(税込)でした。

 

 

注意点

FOXのサスペンションやシートポストのOHにはいくつか注意点があります!お店にパーツを持ち込む前に確認が必要です。

年式

 まずは年式です。FOXの場合OHの受付は現行モデルから数えて5イヤーモデルまでとなります。現在2025年モデルが出始めたので、2025⇒2024⇒2023⇒2022⇒2021と数えます。つまりもうそろそろ2020年モデルのユニットやフォーク、シートポストなどは受付が終わってしまいます。松野のDPSは型落ちで買った2020年モデルだったので焦って依頼しました(笑)

年式なんて覚えてないなぁ…なんて方もご安心ください。シリアルナンバー or 4桁のIDを公式サイトで入力すればチェックできます。

 

車体のモデル情報/フレームナンバー

サスペンションやシートポストだけ外してお持ちいただいても受け付けは出来るのですが、OHを申し込む際にフレーム情報が必要になります!
メーカー、モデル、年式、フレームナンバーを控えてからお店にご相談ください。 

 

 

 

ROCKSHOXの場合

ROCKSHOXのメトリック(メートル規格)のエアサスであるDELUXEのTREK専用ユニットです!

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特徴的なのは上下トラニオンマウントですね。ダンパーシャフトが反対側から出てくる「スルーシャフト」と言う形式です。下側もトラニオンにすることで反対側から出てきたダミーシャフトのスペースが確保されています。本来であればダンパーボディーに入っていったダンパーシャフトに押しのけられたオイルの体積によって窒素や空気(ガス)がIFPやブラダを介して圧縮されるのですが、スルーシャフトの場合ガスが圧縮されないのでダンパーシャフトがガスの反力を受けない上にIFPのフリクションが無いというメリットがあるようです。

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去年のシーズン前にOHをしてあり、使用頻度は高くないのでまだ大丈夫…と思っていたのですが、パノラマから帰ってきたら見事にエア噛みを起こしていました(涙

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マニュアルに書いていないので知らない人も多いかもしれませんが、この小さいリザーバーのふたを外すと米式バルブが出てきます。ここは250psiに設定しなければなりませんが、放っておくと徐々に圧が下がってしまいエア噛みを起こしやすくなります。

 

 

 

こちらはSRAMやROCKSHOXの代理店であるダートフリークさんへ送り作業をお願いしました!

そこまで混雑していなかったようで、送ってから2週間ほどで帰ってきました。混雑していたりパーツが欠品しているともう少し時間がかかることが有ります。

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交換パーツはこんな感じです。DPSと比べるとリザーバーやダミーシャフトの分Oリングが多めですね。本当はシムも金属疲労で劣化するのですが、ROCKSHOXの場合専用品のユニットは細かい補修パーツの設定が無い為交換出来ません。不具合が起きた場合ユニットごとの買い替えになってしまうのですが、代わりに長い期間OHをすることが出来ます。

こちらも大きな破損は無かった為金額は¥22,770(税込)となりました。

 


 

「そろそろOHしなきゃなぁ」なんて思っているうちに受付終了したりパーツの生産が終了してしまいメンテナンスが出来なくなってしまうかも!?

OHをご希望の方は綺麗にまずはバイクを綺麗に洗って(ここ重要です(笑))からご相談ください!!

 

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